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太平洋戦争真っ只中の昭和18年9月27日、操縦訓練と資材運搬を兼ねて秋田県能代飛行場から青森県八戸市高館飛行場へ向かう途中、エンジントラブルで十和田湖に不時着水し、そのまま沈んだ旧日本陸軍の一式双発高等練習機(立川キ-54)。。
搭乗していた15~16歳の若き飛行兵と教官の整備兵のうち、少年兵一人は漁に出ていた地元住民に助けられるも残りの3名は今も行方不明のまま。

それから70年近い時を経て、湖底深く沈んだ機体が湖底調査会社社長の熱意によって捜索発見され、その後有志によって引き揚げが計画されているというニュースを過去記事で紹介していましたが、その後、平成24年9月にその機体が引き揚げられ、現在は三沢航空科学館に展示されています。


零戦好きと言いながらもまだこの機体を見ていなかったので、日曜日に家族で三沢に行ってきました。

途中、発荷峠から冬の十和田湖を望む。
s-冬の十和田湖


どうもオヤジの趣味に付き合わせた感じは否めませんが(笑)、この航空科学館は子供たちが遊びながら学習できる、なかなか面白い施設だと思います。

s-ビードル


末っ子が何故かYS11が気に入り、二度も機内に入ってはしゃいでました。

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子供たちを遊ばせて、自分はいよいよ一式双発高等練習機が展示されている格納庫へと入ります。


圧巻でした。

s-零戦1


展示されている機体は、立川飛行機によって1342機製造された一式双発高等練習機、唯一の現存機とのこと。

s-零戦5

s-零戦6

s-零戦3


垂直尾翼の赤色マークや胴体の日の丸マークも鮮明で、塗装もきちんと残っています。
これだけ原形を留めているのが信じられません。

69年を経てこのような状態で残ったのは、水深57m強の湖底が年間を通して水温2~4℃の淡水のためだったようです。


東京瓦斯電気工業(のちのいすゞ自動車、日野自動車)で製造された「天風21型」エンジン2機のうち1機は日野自動車で修復されています。

s-零戦4


この他、機体から取り外された膨大な数の部品・計器類も機体の周りに展示されていましたが、詳細はこちらのサイトの説明が秀逸かと。。

s-零戦2


パネル類の数や内容もかなり充実したものが展示されておりました。


やはり実物は心に迫るものがありますね~。

昭和の歴史に翻弄された3名の英霊にそっと手を合わずにはいられませんでした。。


5年前に行ったときは零戦52型が展示されていましたが、現在は平成23年に上映された「連合艦隊司令長官 山本五十六 ~太平洋戦争70年目の真実~」で映画撮影用に使用された零戦21型の実物大機も一緒に展示されています。

s-零戦7


一式双発高等練習機は今後復元されるのでしょうか。

来月には日本航空協会の「重要航空遺産」として認定されるようなので、予算的には一歩前進となるのかも知れませんが、このままの姿で残してもらいたいという気もします。。

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